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業務システムは、小さく作って育てるのがちょうどいい。

#ビジネス

文・編集 La plus

業務システムは、最初から完璧を目指すより、小さく作って育てるスモールスタートが中小企業に向いています。大きな開発がつまずく理由、最初に選ぶ業務、最小限の機能の決め方、改善の進め方を解説します。

業務システムは、最初から完璧を目指すより、小さく作って育てるスモールスタートが中小企業に向いています。大きな開発がつまずく理由、最初に選ぶ業務、最小限の機能の決め方、改善の進め方を解説します。

業務システムを一度に大きく作ると、うまくいかない理由

業務のすべてをひとつにまとめて管理できるシステムを、最初から作りたいと考える方は少なくありません。けれど、全部を一度に作ろうとすると、要件を決めるだけで長い時間がかかり、費用も大きくなります。

さらに、完成するころには業務のやり方や担当者が変わっていて、現場に合わなくなっていることもあります。打ち合わせの段階では必要だと思っていた機能が、実際にはほとんど使われないというのも、システム開発でよく聞く話です。

開発の相談を受けていても、「あれもこれも」と要望が広がるほど、本当に解決したかった困りごとがぼやけてしまうことがあります。だからこそ、まずは範囲を絞って小さく作り、使いながら育てていくスモールスタートの考え方をおすすめしています。

スモールスタートで業務システムを作るメリット

小さく始める進め方には、費用を抑えられること以外にも、いくつかの利点があります。

  • 早い段階で使い始められ、効果を実感しやすい
  • 現場の声を反映しながら、必要な機能だけを足していける
  • うまくいかなかったときの手戻りや損失が小さく済む
  • 使う人が少しずつ慣れていけるため、定着しやすい
  • 次に何を作るべきか、実際のデータをもとに判断できる

ソフトウェア開発の分野では、最小限の機能で使い始めて検証する考え方をMVP(Minimum Viable Product)と呼ぶことがあります。業務システムでも、まず「これがあれば業務が回る」という最小の形を作ることが出発点になります。

最初に選ぶのは、いちばん困っている業務ひとつ

スモールスタートで大切なのは、最初に取り組む業務の選び方です。いちばん時間がかかっている、ミスが多い、特定の人に頼り切っている、といった業務の中から、ひとつを選びましょう。

選ぶときは、1週間ほど作業の記録を取ってみると、感覚ではなく実態に基づいて判断できます。そのうえで、その業務の流れを「誰が、何をきっかけに、何を入力し、誰に渡すのか」という順番で書き出しておくと、システムに必要な機能が見えてきます。

最初から複数の部署にまたがる業務を選ぶと、調整に時間がかかります。まずは一つの部署やチームで完結する業務から始めると、進めやすくなります。

最小限の機能で使い始める:何を作り、何を後回しにするか

最初のバージョンは、「これがないと困る」機能だけに絞ります。業務システムの多くは、次のような基本の機能から始められます。

  • データを入力する・一覧で見る・検索する
  • 必要な人に通知する
  • 状態(未対応・対応中・完了など)を管理する
  • データをCSVなどで書き出せる

集計レポートや細かい権限設定、ほかのシステムとの連携などは、使い始めてから本当に必要かを判断しても遅くありません。後回しにする機能をあらかじめ一覧にしておくと、「あの機能はどうなった?」という不安も減り、次の改善計画にもそのまま使えます。

なお、すべてを新しく開発する必要もありません。スプレッドシートや既存のクラウドサービスで足りる部分はそれを使い、足りない部分だけを開発するという組み合わせも、スモールスタートの選択肢です。

現場の声で業務システムを育てる改善の進め方

使い始めたら、現場の人の「ここが使いにくい」「これがあると助かる」という声を集めて、少しずつ改善していきます。

要望は集める場所を決めて記録する

口頭やチャットで出た要望は、すぐに流れてしまいます。共有の表などにまとめ、誰がどんな場面で困ったのかも一緒に記録しておくと、優先順位を決めやすくなります。

改善は優先順位をつけて小さく繰り返す

集まった要望をすべてすぐに反映する必要はありません。効果の大きさと手間を見比べて、優先度の高いものから順に対応します。小さな改善を繰り返すほうが、まとめて大きく変えるより現場の混乱も少なく済みます。

スモールスタートで失敗しないための注意点

小さく始めるといっても、場当たり的に機能を足していくと、つぎはぎで扱いにくいシステムになってしまいます。最初の段階で、将来どんな業務まで広げたいのか、大まかな方向性だけは共有しておきましょう。

また、システムは作って終わりではなく、公開後の不具合対応や改善、サーバーなどの運用にも費用と手間がかかります。開発費だけでなく、使い続けるための体制や費用も最初に確認しておくと、あとで困りにくくなります。

社内で誰が窓口になり、要望をまとめるのかを決めておくことも大切です。窓口がはっきりしていると、改善のやり取りがスムーズに進みます。

まとめ:業務システムは、小さく作って育てるのがちょうどいい

業務システムは、いちばん困っている業務ひとつから、最小限の機能で使い始め、現場の声で育てていくのが中小企業にとって現実的な進め方です。小さく始めることで、費用を抑えながら、本当に業務に合ったシステムに近づけられます。

La plusが自社で開発したオンライン契約書システムも、ひとつの業務の困りごとから生まれた仕組みです。業務システムやWebアプリ、自動化について、「何から作ればいいか分からない」という段階からでもお気軽にご相談ください。

よくある質問

Q. スモールスタートだと、あとから機能を追加するときに作り直しになりませんか?

最初の段階で将来広げたい方向性を共有し、データの持ち方などを考えておけば、大きな作り直しを避けやすくなります。反対に、使い始めてから必要ないと分かる機能もあるため、先に全部を作るよりも結果的に無駄が少なくなることが多いです。

Q. 業務システムは、パッケージやクラウドサービスとオリジナル開発のどちらがよいですか?

既存のサービスで業務の大部分がまかなえるなら、まずはそれを使うのが手軽です。業務の流れが独自で既存サービスに合わない場合や、複数のツールをつなぎたい場合は、オリジナル開発や部分的な開発を検討するとよいでしょう。

Q. 業務システムの開発を相談する前に、何を準備すればよいですか?

困っている業務の内容と、今の作業の流れ、使っている書類やスプレッドシートがあれば十分です。作業にかかっている時間の目安や、関わる人数が分かると、必要な機能や進め方を具体的に検討しやすくなります。

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